ゴミから作った地球固定型ドラムセットを操るブラジル人
音楽をやっている友人から、こんな動画が送られてきた。
「ブラジルのドラマーを見よ!」というメッセージとともに。
これがブラジル人なのかどうかは僕にはわからないが、確かにブラジル人っぽいドラマーがいる。
しかし、なんだかドラムセットが僕の知っているものと違うではないか。
スティックは木の枝。
ハイハットは草刈機の刃。
スネアは缶詰の空き缶。
タムはバケツ。
バスはたらい桶。
シンバルはシンバルっぽいけど。
地味に面白いのが、すべてが地面に固定されているということ。
地球に固定されているドラムセットなんて聞いたことがない。笑
しかし動画を見てみるとわかるが、非常に上手い。
そして何より楽しそう。
ギターがあるわけでもないし、ピアノがあるわけでもない。
極端な言い方をすれば、「人がいて、ゴミがある」というだけだ。
この自作ドラムの動画を見ていて思い出したのがバケツドラム。
3:00あたりからのパフォーマンスは必見。
ちなみにこのドラマーは、日本では割と有名はストリートバケツドラマーのゴードンさん。
上で紹介したブラジル人の自作ドラムまでいくとかなり珍しいが、バケツドラムは世界的にも知名度が高いパフォーマンス。
スティックこそちゃんとしているものの、バケツを叩いたり、地面を叩いたり、足を使ってバケツの音色を変えたりと、その場で使えるものはすべて使ってパフォーマンスをしている。
そしてやはり、楽しそう。
これら2つの動画から僕たちは学ぶべきことがある。
僕たちは、「ギターがないと、ピアノがないと、ドラムがないと、ライブハウスがないと、音楽ができない!」というような固定観念を持ってしまうことがある。
しかし、音楽というのは本来もっと身近にあるもの。
ちゃんとした楽器がなくたって、ちゃんとした場所がなくたって、十分パフォーマンスはできる。
その証拠に、上で紹介した2人は、そこらへんのライブハウスのステージで何十万円もする楽器を持ってパフォーマンスをしている人よりも、はるかに高いパフォーマンスをしている。
僕たちがアーティストのパフォーマンスを見て魅力を感じるところというのは、ほとんどの場合、楽器の良し悪しや場所とは別のところにある。
アーティストがどれだけ本気で表現をしているか、そしてどれだけ表現を楽しんでいるか。
そういうところこそ、オーディエンスの心まで響くパフォーマンスをする上で最も大切なことだと思う。
ちなみに上の自作ドラムの動画を紹介してくれた友人は、楽器も何も持たずにステージに上がり、アカペラで歌を歌ったり、詩を読んだりするような人。
楽器や場所は、表現をさらに強いものにしてくれる武器であることは間違いない。
しかし本来表現というものは、武器がなくてもできる身近なものであるはず。
そんな表現の本質を、身を持って教えてくれる人なのだ。
『ゴミから作った地球固定型ドラムセットを操るブラジル人』へのコメント
-
-
名前:勝手な評論家 : 投稿日:2014/04/20(日) 20:44:53
昔の人は楽器なんかなくても音楽してたもんな。
音楽の原点を再認識できたような気がする。
-
名前:勝手な評論家 : 投稿日:2014/04/21(月) 15:43:09
すげえ!!!ハイハットが良すぎる!!!
-
名前:ドラム始めたばかり、、 : 投稿日:2014/08/21(木) 01:19:43
ドラム買えなくて作れないかなぁと思っていろいろ検索していたらこのサイトを見た!
何もないところから作って叩いて、、
私はどれだけ恵まれた環境でドラムができているのか
ということがよくわかった。
そして、もっと練習しようと思えました。
ペダルも自作なのかな?だとしたらすごいよね。